バンライフを自作ハイエースで1年間、実践したYaiYu(@yusukeyaida)です。
近年、若者を中心に急増している車で移動しながら旅するように暮らすライフスタイル「バンライフ」。
また、「オフグリッド生活」に近く、移動できる観点から「災害に強い」生活としても注目されています。
そして私は、2019年から2020年にかけて「完全バンライフ」、つまり家を引き払って車に移住した実践者であります。
バンライフを始める際に、もっとも迷ったのが「どの車でバンライフを始めればいいのか?」。
迷った車は以下の3つになります。
- ハイエース スーパーロング
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ(通称ワーゲンバス)
- ベンツ トランスポーター
最終的には、総合面でハイエースを選びましたが、ワーゲンバスでバンライフをしてみたかったのが本望。
そこで、本記事ではワーゲンバスはどんな車で、バンライフに適しているのか?実践者として考察していきます。
ワーゲンバスとは?
フォルクスワーゲン・タイプⅡ、愛称ブリ(ブルドッグ)はフォルクスワーゲンが製造する商用車です。
日本では「ワーゲンバス」が愛称です。
T1~T5
実はT1からT5までの世代があって、(カッコ内は愛称or名称)
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ T1(ワーゲンバス)
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ T2(ワーゲンバス)
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ T3(ヴァナゴン)
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ T4(カラベル)
- フォルクスワーゲン・タイプⅡ T5(マルチバン)
フォルクスワーゲン・タイプⅡ、愛称ワーゲンバスと言われているのはT1、T2のみになります。
T3以降になると大きく見た目が変わるので、明らかに違うのが解ります。
ちなみにバンライフを初めて行い、バンライフという言葉を作った「フォスターハンティントン」が選んだ車が、このT3、通称ヴァナゴンなんです!
フォスターハンティントンについては詳しく紹介している記事がありますので合わせてご覧ください!
そしてまずタイプⅡってことはタイプⅠがあったということ!
その名は「ビートル」。
フォルクスワーゲン・タイプⅡはそのビートルをベースに開発されたので、車体は小型で頑丈なうえ汎用性も高いことなどから欧州市場で大ヒットしました。
ビートルですが見てもわかる通り車内が狭そうですよね?
なのでフォルクスワーゲン タイプⅡは商用向けに荷物とか入れれるような大きな車にしよう!ってことで、
「商用バン = トランスポーター」、そのトランスポーターの頭文字Tから、
- トランスポーター第一世代=T1(1950年~1976年)
- トランスポーター第二世代=T2(1968年~1979年)
と命名されました。
結構ややこしいので理解するのに時間がかかりました・・・
「T1」と「T2」の違い
上記でお伝えしたフォルクスワーゲン タイプ2Ⅱの通称ワーゲンバスと言われる世代はT1とT2のみなります。
ではこの T1とT2はどうが違うのか、比べてみていきましょう!
まず、T1ですが製造期間は1950年から1967年。
最も特徴がある部分が「フロントガラス」。
なんと、今では考えられない、運転席と助手席で窓が分かれている!
T1は今ほとんど市場になく、中古で400万前後するのですが、中でも珍しいのがルーフの端に窓を設けた「サンバモデル」。(たくさんの窓があるのが特徴)
最高にクールなのですがお値段1000万レベル!!!
T1は、1967年までに合計183万台以上が生産され、ヨーロッパだけでなく南アメリカでも爆発的な人気となりました。
この17年もの間に、馬力や内装、装備品など様々なものが販売されたので、今となっては同じT1を探すことすらも困難なのです。
そして継車であるT2がその後の時代を創りました。
T2の時代はドイツでは1979年まで、ブラジルでは2013年末まで続き、ラジエターが強引に装備されたため、表情がなんともいい感じですよね。
もちろんフロントガラスは2つに分かれていないので運転しやすそう。
4輪駆動の車種もあり、世界中で様々なT2が販売されたことを物語っています。
バンライフや車中泊にワーゲンバスはどうなのか?
ではそのシンプル愛嬌のあるフォルム、ほどよいサイズ感、見た目においてはまさに最強の車ワーゲンバス。
しかし、車中泊やバンライフする車と考えたときに実際はどうなのでしょうか?
バンライフの経験からメリットとデメリットを考察。
メリット
実は探すと面白い改造がされているワーゲンバスもちょくちょく出てきます。
キャンプ使用ものや、
ハイルーフのものまで。
現代の安全基準や環境性能に合わせるとなると、この形状のままでワーゲンバスを新しく作ることが法律上できないので、全国を旅しながらその希少価値という点を圧倒的に見せつけることができます。
熱狂的なファンも多いので仲間も作るのに難しくはないでしょう!
まとめると、バンライフにおすすめできるメリットとしては、
- レトロで愛嬌のある見た目
- ほどよいサイズ感
- カスタマイズ自由
- 希少性
- ワーゲンバス仲間ができやすい
- 圧倒的に目立つ!!
ということがわかりますね!
デメリット
世界的に人気があるワーゲンバスは、古い車ですから状態がいいモノはめったにありません。
特に人気のあるT1は、中古車相場でも軽く400万円以上の高級車並の価格になります。
上記でお伝えしたサンバモデルは、1000万は普通でオークションで2000万を超えるほどの超高級車でもあります。
価格を見て私は断念しました・・・
しかも、旧車としての扱いの難しさや維持管理にも気を使う必要があります。
道路上で故障することで悪名高いので、いつでもどこでも故障を直すことができる自身のスキルと、定期的に部品を交換しながらの管理になるので維持コストもバカ高いのです。
バンライフの特性上、全国を走り周ります。
ワーゲンバスが故障した場合は、定住している場合だと行きつけの修理場所があると思いますが、地方で直せるところを探すのは至難の技です。
また部品を取り寄せる場合は、その場所に居座り続ける必要もあるので、移動が必要な場合は難しくなります。
もちろん空調の設備などはあまり良くないため(改造次第では変わる)、夏の暑さや冬の寒さの対策はしっかりとする必要があるでしょう。
上記をまとめるとデメリットとして
- 車体価格が高額
- 自分である程度、修理できるスキルが必要
- 部品なども特注の可能性もあるため高額で取り寄せ時間も必要
- 空調が整っていいない場合は厳しいバンライフとなる
実際、私は1年かけてバンライフをしたので、夏の暑さではあと一歩で死にかけ、冬の寒さに寝れない日もありました。
車が家なので、しっかりとした対策を行うことが必須でした・・・
ID.Buzz
正直、ワーゲンバスでのバンライフは、かなり厳しいと言って間違い無いでしょう。
そんな中、もしかするとワーゲンバスでバンライフが可能かもしれない、そんな朗報が舞い込んできました。
それこそ、ワーゲンバスのEV版「ID.Buzz」
2023年に日本でも販売することが決定し、サンバモデルと比較した写真なんかは、ファンの心を鷲掴みにすること間違いなし!
運転席なんかも、ワーゲンバスにちょっと似ている感じがするのは私だけでしょうか。
満充電時に423kmの航続距離、最高速は時速145km/h、そしてフラットになることなどバンライフするもの全く問題ない性能です。
私は高くて手が出ないのだけれど、いつかこれでバンライフする人が出てくるんだろうな〜
ワーゲンバスは特別な存在
実は私にとってこのワーゲンバスは特別な存在なのです。
それは私が物心ついたときに実家の車がワーゲンバスだったからです。
実家の車は改造に改造を加え
- ルーフは手動で開き天井が開く
- 中にはテレビが置いてある
- 一面赤いソファで車中泊ができる仕様になっている
- 一部組み替えることで、テーブルが置ける
と最高でした。
私もいつか、実家のワーゲンバスのような車で旅をしてみたい、そんな気持ちでこの記事を書かせていただきました。
バンライフについて詳しく解説している記事もあるので併せてご覧ください!
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