話題の「オフグリッド」って何?自給自足だけじゃないマインドフルネスな考え方、そして課題を解説!

オフグリッド研究所「Kizuqi Lab」をご覧いただきありがとうございます。


この記事では、今、世界中で急速に広がりつつある「オフグリッド」を詳しく解説していきます。

  • オフグリッドって一体、なに?
  • 自給自足とマインドフルネスの両方の観点とは?


それらを紐解き、オフグリッドの魅力に迫っていきます。

目次

「オフグリッド」とは?

まず「オフグリッド」とは一体、何なのでしょうか?


その「定義」と「英語での意味」をまずは解説していきます。

オフグリッドの定義

オフグリッドとは、電力会社の送電網につながっていない状態、あるいは電力会社に頼らずとも電力を自給自足している状態を指します。


オフグリッドの「グリッド」は送電網の意味をもち、簡単に言い換えると電線や水道管など、私たちが住むためのインフラを示しています。

そのインフラがオフの状態、つまり電気も水道も繋がっていないオフの状態をオフグリッドと定義します。

Kizuqi取材班

「そんなの生活できるわけないじゃん!」と聞こえてきそうです・・・


しかしながら、太陽光エネルギーの普及や、ポータブル電源の高性能化、さらには電池のイノベーションにより、電力会社の電力に頼ることなく生活できるイメージを持つ人は多くいるのはないでしょうか?

最近では俳優の「東出さん」も山で生活していることが注目を浴びていますが、まさにこれが「オフグリッド」なのです!

「off the grid」の意味とは?

オフグリッドはカタカナで記載するように、元は英語の「off the grid」からオフグリッドと呼ばれています。


では英語の「off the grid」はどのような意味があるのでしょうか。

「grid」の意味は様々あり、

  • 鉄格子
  • 方眼状、碁盤の目
  • 送電網(電気水道のインフラなど含むときもあり)
  • 頼りになる「人」「こと」


そう考えた場合、off the gridとは、

  • 送電網から外れる
  • 電気が通っていない
  • 人里離れた
  • 電波がない
  • 社会に頼らない
  • 自立する

という意味で使用されています。


そこから新しい解釈として、当メディアのoff the gridの解釈は、

  • 世の中にとらわれない
  • 常識にとらわれない

という意味合いも含めて発信しています。


最近では、ひろゆきさんも「気にしない生き方」という本を出されていますが、そのタイトルに近い考え方になります。

「オフグリッド生活」とは?

上記からオフグリッドの意味は大きく分けると、

  • 自給自足
  • とらわれない

という二つの意味を持つことになります。


それを生活の中に取り入れていくこと、それが「オフグリッド生活」と呼ばれるものです。


つまり、

  • インフラに依存しない自給自足の生活
  • 世の中の「常識」「欲」「怒」「既成観念」「幻想」にとらわれない生活

になります。


この2つを同時に満たすことで、どういったライフスタイルの変化やマインドフルネスにつながるのか?

これらは、当メディアがオリジナルで発信している概念であり、今後も研究を続けてまいります。


ではここから、この二つの考え方について1つずつ深掘りしていきましょう!

インフラに依存しない自給自足の生活

まず一つ目の「インフラに依存しない自給自足の生活」ですが、これこそが本来のオフグリッド生活の意味になります。


でも思うはずです。

Kizuqi取材班

自給自足とか、なんか汚いイメージだしめんどくさそう!

Kizuqi取材班

何の目的があって自給自足なんかするのよ!?


と・・・

これはまさに、多くの方から寄せられる意見です。


なので、ここからは実際にオフグリッド生活を行っていた編集長の意見も踏まえ「オフグリッド生活の目的」について解説していきます。


オフグリッド生活の目的をまとめると以下になります。

オフグリッド生活の目的
  • 経済的な節約
  • 環境に負担をかけない
  • 非常事態に備える
  • マインドフルネス

経済的な節約

皆さんの身近なところから解説すると、1番はやはり「経済的な節約」でしょう!


オフグリッド生活は完全なものであれば、

  • 電気代「0円」
  • ガス代「0円」
  • 家賃「0円」
  • 食費「0円」

が可能になってきます。


電気代「0円」を実現するためには、初期費用が必要ですが「蓄電池」「ソーラーパネル」「風力発電」「水力発電」があると可能になってきます。


蓄電池は、ポータブル電源と呼ばれるもので、太陽光や風力で生み出された電力を貯めておけるものです。


2023年から、電池の進化によってポータブル電源は大幅に高性能化し安価になり、小型のものから大きなものまでラインナップも豊富となりました。

Kizuqi取材班

今後も進化し続けるものなのでオフグリッド生活のハードルは下がってくると思います。


そしてポータブル電源に送る電力を生み出すのがソーラーパネル。

Jackery


単にソーラーパネルと言っても

  • 屋根置き型ソーラーパネル
  • 屋根一体型ソーラーパネル
  • フレキシブルソーラーパネル
  • ヘロブスカイトソーラーパネル

と様々あり、中でもヘロブスカイトはオフグリッド生活をより実現可能とする一つのイノベーションと考えられています。


風力発電も、海や山にある大きな発電機ではなく、庭にもおけるような風力発電機を製造・開発している「株式会社チャレナジー」、


3Dプリンターで作る水力発電を開発・製造、そしてレンタルサービスまで行っっている「株式会社リコー」、

と、様々な企業がエネルギーのイノベーションを起こし続けることで、実はオフグリッド生活はどんどん身近なものになっているのです!

環境に負担をかけない

オフグリッド生活は、エネルギーを自給自足で生産することによって、環境に負荷をかけることを減らすことができます。


すでにあるものに対して地球に負担をかけない選択をする「ヴィーガン」や「エシカル」とは少し違ったアプローチで、すでにあるものを使用しない選択肢をとるという概念です。


再生可能エネルギーがまさにそのところですが、本来「毎月1万円」電気代を払っていた家庭が、オフグリッドによって「毎月0円」になる、それだけでも環境に負担をかけていないと言えるでしょう!


また例えば「山」の中で自給自足する場合、

  • 増えすぎた害獣を調整する
  • 間伐材を間引く

などを行うことで、「食料」と「エネルギー」の調達が可能なだけじゃなく、山のエコシステムを健全に保つという役割を担うことも可能です。

Kizuqi取材班

今後、オフグリッド生活者が増えることで改善される環境問題も出てくるのです。

非常事態に備える

オフグリッド生活が注目される大きな要因となったのが、

  • 台風
  • 地震

などの災害による要因が大きくあります。


2024年の1月にあった能登の地震では「停電」「断水」が長期間、続くこととなりました。

しかし、もしこの能登の家庭の多くが「オフグリッド」もしくは「マイクログリッド」を進めていたらどうだったでしょうか?

マイクログリッドとは?

マイクログリッドとは、大規模発電所の電力供給に頼らず、地域ごとにエネルギーの地産地消を目指す小規模なエネルギーネットワークです。

つまり、一つの家や家庭で自給自足をするのはオフグリッドだとすると、地方の小さな街全体でみんなでオフグリッドをすることをマイクログリッドと呼びます。


実際に能登では上記の「ポータブル電源」はもちろん、「食料」や「医薬品」の備蓄もしっかりと行っていなかったと報道もありました。


そして、能登のように災害時に道路が寸断されると「陸の孤島」とあり果てる地域が日本中にたくさんあります。

限界集落などもそういった要因から人が離れて、どんどんなくなっているのです。

そういった地域が「オフグリッド」や「マイクログッド」を進めるとどうでしょうか?

インフラに依存せず、その集落の中で「電力」「水」「食料」の確保ができていれば、災害があったとしても、少なくとも何日間の間は集落だけで暮らすことが可能だったはずです。

常日頃から、オフグリッドの観点を持っておくことで、実は急な災害時にも、たくさんのことが対応可能になってくることでしょう!


防災グッズとしておすすめのポータブル電源を紹介している記事もありますので合わせご覧ください!

とらわれない生活

そしてオフグリッド生活のもう一つの意味は、世の中の「常識」「欲」「怒」「既成観念」「幻想」にとらわれない生活を解説していきます。

智慧

皆さんは「仏教の用語」で「智慧(ちえ)」という言葉を知っているでしょうか。

智慧とは?

端的に言うと様々な「気づき」を指します

知識は知る事によって得る事が出来ますが、智慧は体験・経験によって得るものです。日常生活を意識的に行動すると様々な気づき(智慧)を生みます。行動によって得た気づきは、その人の体験・経験です。経験による様々な気づきにより、今まで気づかなかった“角度”や“視点”でモノゴトを捉える事が出来るようになります。今までと違う角度でモノゴトが見えてくるというのは「ココロ」が変化してきた証拠です。その気づきはイノベーションの源泉となり、自分の経験によるものなので自信へとつながります。

また、生まれた気づきを記憶する事も大切です。ブッダは瞑想により得た智慧を記憶に留め、瞑想から出て行動に移しました。せっかくの気づきも逃してしまってはもったいない。記憶したり記録しましょう。(日蓮宗のHP抜粋


ちょっと長いので簡単に説明すると「色々な体験や経験をすることで、様々な気づきがあり、人はその気づきによって成長していくだよ」という内容になります。

Kizuqi取材班

当メディアKizuqi Labも実はこの「智慧」から命名している部分もあるんです!


ではなぜここで智慧という言葉ができてたのか、それは上記で述べた自給自足の観点を持つオフグリッド生活を体験、経験することによって、色々なことに気づけるからです。


しかし、上記で申し上げたとおりオフグリッド生活は急に始めることは不可能です。

なので、例えば突然の災害を想定して、

  • 1日、電気を使用しないで生活してみる
  • 小型のポータブル電源とソーラーパネルを購入して太陽光で充電してみる
  • 飲み水以外の生活に必要な水を使わないで1日生活してみる

は、明日でもできると思うのです。


地震は明日に突然、訪れるかもしれません。

だからこそ、実際に体験と経験を行っておくことで、かなりの気づきが得られ、多くのことが備えられるようになるのです。

知足

では次に「禅語」の中で「知足」という言葉を知っているでしょうか?

知足とは

「知足」は禅語で、「足ることを知る」という意味です。自分の分をわきまえて欲をかかず、分相応のところで満足することを指します。

「知足」の由来は、老子の一節「足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り」です。この教えは「満足していることを知っている者は富み、努力している者は志が有る者といえる」という意味です。


実際に1日だけでも、不十分なオフグリッド生活でも、全く問題ないのですが、実際にやってみると、世の中の日常の生活がどれだけ満たされたものであり、豊かなものなのかを体感できます。


例えば、

  • スイッチを押せば電気がつく
  • レバーをひねれば水が出る
  • 夏は涼しく冬は暖かくエアコンで過ごせる

なども、日常では当たり前なのですが、オフグリッド生活ではかなりの贅沢になります。


この「足るを知る生活=オフグリッド生活」を体感することで、「幸福を感じるハードルが恐ろしく下がる」、これが大事な要素になってきます。

マインドフルネス

この「智慧」や「知足」というのを体験、経験することでオフグリッド生活のもう一つの意味の世の中の「常識」「欲」「怒」「既成観念」「幻想」にとらわれない生活が少し見えてきます。


つまり、日常の満足度のハードルが下がることで、心に余裕ができたり、小さなことに惑わされなくなり、様々な体験をすることで、ものごとの本質が徐々に見えてくるのです。

Kizuqi取材班

これこそが、オフグリッドのもう一つの意味であり、オフグリッド生活の大きな目的なのです!

オフグリッド生活の課題とは?

さてここまでオフグリッド生活の良い部分の紹介が多かったのですが、ここからは「課題」についてお伝えしていきます。

実際に当メディアの編集長は完全ではないもののセミオフグリッド生活を1年間されてきたので、その体験をもとに解説していきます。

初期投資が高い


実際に、完全な自給自足の生活をしようと思ったら、山の中でさえ初期投資は欠かせません!

  • 家が必要
  • 電気が必要
  • 水が必要
  • 食料が必要

などなど・・・

特に、電気に関しては「ポータブル電源」と「ソーラーパネル」が必ず必要になってきます。


ポータブル電源も1日の電気量を蓄電しようと思えば何十万も必要だし、ソーラーパネルも複数枚、大型のものが必要です。

Kizuqi取材班

安く見積もっても50万円以上。


「オフグリッドは素晴らしいんだよ」「やってみる他ない」なんて本やメディアがあれば、それこそ、先ほどの「幻想」なので、とらわれないでください。


まずは

  1. 数万円のポータブル電源とソーラーパネルを買ってみる
  2. キャンプに出掛けてその電力だけで1日生活してみる
  3. キャンプでは贅沢品ではなく「保存食」のみで生活してみる

など、完全なオフグリッド生活を目指すのではなく、「足るを知る」ことを目的とし、その中で「気づき(智慧)」があれば、それはもう十分なオフグリッドの体験と経験なのです。

適する条件がある

ではもし、初期投資額を用意できたとし、山でのオフグリッド生活が可能となれば誰でもできるのでしょうか?

それは「No」です。

その理由に

  • 行動力がない人には向かない
  • お金を稼ぐことができない人は向かない

という点があります。

行動力がない人には向かない

行動力がない人には向かないのは、もしかするとどんな職業でもどんな環境でも、成功するのは難しいのかもしれません。

オフグリッド生活においては、それが大きく関係してきます。

その理由は

  • 今日のご飯は何にしよう
  • 今日の電力はどう賄おう
  • 今日の火を起こす薪をとってこよう
  • 雨が降ったからプラン変更だ

などなど、意思決定の連続が日々、続きます。


もしその意思決定を怠ってしまったのであれば、明日の電力や食料さえ賄うことが難しくなるかもしれません。

お金を稼ぐことができない人は向かない

上記でお伝えしたオフグリッド生活には初期費用がかかりますよとは別に、日々の生活も0円で過ごすことはできません。


貯金を切り崩して生きていうのも、それはやはり違うと思うのです。

そうなってくると、山の中でもオフグリッド生活をするのであれば、稼ぐ手段は持っておく必要があります。

もちろん、持ち家をオフグリッド化した!という方は問題ありませんが、ほとんどの人はそうではないと思います。

そこでコロナ禍より急速に拡大した

  • デジタルノマド
  • リモートワーク
  • テレワーク

などの、場所を問わず仕事が可能な方が向いていると考えます。


もちろん

  • Youtuber
  • instagramer
  • 投資家

などなど、SNSや株などで生計を立てている人も可能です。

まとめ

本記事では、オフグリッドとは?という

  • オフグリッドの定義
  • off the gridの意味

から、オフグリッドの生活についての解説に入りました。


オフグリッド生活もまた、

  • インフラに依存しない自給自足の生活
  • とらわれない生活

などについても話し、最後にオフグリッドの課題をテーマにお届けしました。


少しでも興味があるという方は、ほんの少しのことから始めてみることをおすすめします。

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この記事を書いた人

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